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定電流ダイオードを使うLEDの点灯回路

電子工作の続編です。

『プリント基板についてる部品』

『ブレッドボードの説明です』

オフグリッド・ソーラー発電の電気を使って、LED (発光ダイオード) を点灯させる方法です。

今回は、“定電流ダイオード (CRD)” を使ったLED点灯回路を紹介します。

電球とLEDのちがい

豆電球と発光ダイオード

まずは、LEDの点灯に定電流ダイオードがなぜ必要かを知るために、電球とLEDの比較です。

LEDが普及する前、電池で使える光源といえば、電球でした。

電池と電線と電球をつないだら光るというのは、小学校の理科で習ったはずです。

電球は、電源の電圧の変化に対して、電球を流れる電流が素直に変化するため、電圧の管理 (電池の本数) だけで点灯させることができました。

翻って、LEDは電流の変化が素直ではありません。
LEDにかかる電圧が一定に達すると、ワッと電流が流れる、という性質を持つのです。

そのまま電流を流すと、LEDは焼けて壊れてしまいます。

ですから、電流を制限する必要があるのです。

電流を制限する方法は、定電流ダイオードか抵抗器を使うのが一般的です。

  • 電球は指定された個数の電池をつなぐだけでよい
  • LEDは電流が急に増えるため、電流の制限が必要
  • 定電流ダイオードや抵抗器を使う

定電流ダイオードとは

今回は、LEDの電流制限に “定電流ダイオード” を使うお話です。(抵抗器は次回の予定)

定電流ダイオードとは、その名のとおり、電流を一定に保つ部品です。

定電流ダイオードの詳しい仕組みについては割愛しますが、前々回の記事で紹介した “電界効果トランジスター (FET)” が内部に使われており、純粋なダイオードではありません。

定電流ダイオードを使った回路には、次の特徴があります。

  • 電流や抵抗の計算が不要
  • 電源の電圧が変化しても、明るさは一定
  • LEDを直列につないでも、明るさは一定
  • △抵抗器よりも高価である (1個60円くらいします)
  • △最大20mA (ミリアンペア) 程度の製品しかない
  • △電圧降下の分は電力の損失となる

……ということで、状況とコストによって、定電流ダイオードと抵抗器を使い分けます。

定電流ダイオードを選ぶ

では、気になる定電流ダイオードの選び方です。

電流が大きければ大きいほど、LEDは明るくなります。

しかし、LEDには標準となる電流が決められており、この電流を超えると、LEDの寿命が大きく縮みます。

一般的なLEDは、15〜20mAを標準電流としていることが多いです。

定電流ダイオードは、懐中電灯や照明の用途には標準電流に近い値のものを選び、パイロットランプなど表示用にはより小さいもの (おおむね1〜10mA) を選ぶとよいです。

上に書いたのはあくまでも目安であり、本来は、LEDのスペックが記載された “データシート” が必要です。データシートは、メーカーのホームページで公開されています。

参考として、データシートの見方を説明します。

Item Condition Value Unit
If - 30 mA
Vf (If=20mA) 2.1 V

用語の確認をしておきます。

  • Item:項目
  • Condition:条件
  • Value:値
  • Unit:単位
  • If (Forward Current):順方向電流
  • Vf (Forward Voltage):順方向電圧

重要なのは、“If” (順方向電流) です。この電流を超えると、LEDが焼き切れてしまいます。ここでは、30mAとなっています。

標準電流は、“Vf” (順方向電圧) の条件列にある “If” (順方向電流) ということが多いです。ここでは、20mAとなります。

また、定電流ダイオードにも最高使用電圧 (Vmax) が決められています。定電流ダイオードの両端が最高使用電圧を超えないよう注意が必要です。

  • 電流が大きいほど、LEDは明るい
  • 標準電流を超えると、寿命が縮みやすい
  • 順方向電流 “If” の最大値を超えると壊れる

定電流ダイオードの使い方

LED点灯回路に定電流ダイオードを使う際のお話です。

まず、定電流ダイオードには、アノード (プラス側) とカソード (マイナス側) の極性があります。

定電流ダイオード

カソードに線 (カソードマーク) があります。つまり、線のあるほうがマイナス側です。

下のように、図記号で表すとわかりやすいかもしれません。

なお、電流の制限効果があるのは、順方向のみです。逆方向では、内部の抵抗による微小な電圧降下だけが生じます。
極性を間違っても、基本的には定電流ダイオードは壊れませんが、その場合、LEDは壊れる可能性があります。

回路の例

いよいよ、定電流ダイオードを使ったLED点灯回路の例です。

……その前に、電源の紹介です。

ソーラー電源

電源とブレッドボード

  • ソーラー発電の蓄電池から入力 (最大14.4V)
  • 降圧コンバーター (1〜14.4V)
  • 電圧計
  • ブレッドボード

電源の電圧を変化させて、LEDの明るさがどう変化するかを記録します。

まずは、定電流ダイオードとLEDが一つずつの場合。もっともオーソドックスな回路です。

定電流ダイオードとLED

LED点灯回路

1.5mAという微小な電流ですが、点灯しています。

この回路で、電源の電圧を調整してみます。

LED点灯回路

LED点灯回路

LED点灯回路

上から、11V、5V、3Vです。
写真ではビミョーですが、6〜7V以上で安定しています。

次は、定電流ダイオードを並列にする場合。

定電流ダイオード並列

LED点灯回路

合計の電流がLEDに流れるため、明るくなります。

電流の値が異なっていてもよく、並列にできる個数は無制限です。LEDの順方向電流 “If” には注意してください。

LEDを直列にする場合。

LED直列

LED点灯回路

すべてのLEDに同じ電流が流れるため、すべて点灯します。

ただし、LEDの個数の上限は、電源の電圧に依存します。(次回の記事で説明する予定)

最後は、LEDを並列にする場合です。この回路はオススメしません。

LED並列

LED点灯回路

LEDの特性のバラツキによって、それぞれのLEDに流れる電流が等しくならないことがあります。
このため、明るさや寿命もバラつきます。

LEDを増やしたいときは直列にするか、新しいセット (定電流ダイオードとLED) を並列にします。

定電流ダイオードを使ったLED点灯回路のお話は以上です。

次回は、抵抗器を使ったLED点灯回路です。定電流ダイオードと抵抗器の回路の比較もやります。

『抵抗器を使うLEDの点灯回路(1)』

『抵抗器を使うLEDの点灯回路(2)』

閲覧ありがとうございました。

    2022-10-12
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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール