記事一覧

12Vか24Vか (安全性編)


この記事は、広告を含む場合があります。

2021-4-29(木)

このタイトルでは、なんの話かわかりませんよね。

オフグリッド・ソーラー発電のシステム電圧として、一般的に、12V (ボルト) と24Vがあるのです。

なぜ、12と24なのかというと、最も一般的な鉛蓄電池 (バッテリー) が12Vだから。

で、この鉛蓄電池を2つ、直列接続すると、24Vが得られるわけです。

鉛蓄電池の直列接続

私自身、今のまま12Vで使い続けるか、それとも24Vに昇圧するかで迷っています。

ということで、12Vと24Vそれぞれの長所と短所を挙げていき、結論を出しましょう。

ソーラー発電とはいえ、電気で遊ぶ以上は、感電や火災の危険があります。

今回は、12Vと24Vの安全性を比較するお話です。

ざっくりまとめると。

  • 24Vは感電しやすい
  • 12Vは燃えやすい

……です。計算をまじえて、それぞれの理由を考えます。

オームの法則とジュールの法則

まずは、中学理科のおさらいです。(理論ですから、読みとばしてもかまいません)

“電流の大きさが電圧に比例し、抵抗に反比例する” というのがオームの法則です。

電圧を "E"(V (ボルト) ),電流を "I"(A (アンペア) ),抵抗を "R"(Ω (オーム) ) と表すと、以下の関係となります。

オームの法則

①〜③式は、すべて同じ式で、電圧,電圧,抵抗のうち、どれか2つがわかれば、残りも導けます。

なお、抵抗は、電線の導体の断面積や、端子の接触面積など、面積に比例します。細い電線や、 (さび) やゆるみ,魔改造した端子などは抵抗が大きくなります。

次は、ジュールの法則です。

これは、電圧と電流と、発生するエネルギー (電力) の関係を示したものです。(実際に発生するエネルギーは、時間も掛け算して “熱量 (電力量;J (ジュール) )” として表します )

電圧を "E"(V),電流を "I"(A),抵抗を "R"(Ω),電力を "P"(W (ワット) ) と表すと。

ジュールの法則

また、オームの法則と組み合わせることにより以下の⑤,⑥式も導けます。

発熱の式

特に、⑤式は、電線や端子での異常な発熱を知る上で重要です。

これテストに出ますよ。(なんのテストだ……)

退屈なお勉強は以上です。

24Vは、より感電しやすい

感電は、人間が “電気 (電流) を感じる” ことです。

人間は、おおむね1mA (ミリアンペア) (0.001A) 以上の電流を知覚するといわれています。

流れる電流は、電源の電圧と人体 (皮膚など) の抵抗によって自然に決まります。(オームの法則)

ただし、12Vも24Vも決して高い電圧ではないので、通常のプレイでは感電しません。

それでも感電したい人は、舌や唇など敏感な部位に電極を当てるか、風呂などの水中なら感電できます。

昔、電気風呂ってありましたよね。
あれって、すごく痛くて痺れますが、実は、3V〜10V程度らしいです。

12Vとか24Vならさらに痛くなります。(死にはしません)

上のお話から、3Vで1mA流れたとすると、人体の抵抗は、3,000Ωです。(③式)

よって、流れる電流は、12Vなら4mA、24Vなら8mAということになります。(②式)

仮に、コンセントの100Vなら33mAで、動けなくなり呼吸もできません。(やばい)

  • 感電は、24Vのほうがやばい
  • 水中では、すごく痛い
  • でも、12Vや24Vなら死にはしない

12Vは燃えやすい

意外ですが、電気による火災は、低い電圧ほど危ないです。
これは、同じ電力 (ワット) なら、低電圧ほど、大きな電流が流れているためです。(ジュールの法則)

例えば、消費電力が1,200Wのホットプレートがあるとします。
12Vと24Vの蓄電池からインバーターを通して100Vをつくり、上のホットプレートを使う場合。(インバーターの効率は100%と仮定)
※インバーターとは、直流を交流に変換する機械のことです。

  • (1200W÷100V=12A)
  • 1200W÷24V=50A
  • 1200W÷12V=100A

これ自体に危険はありません。

この状況で、蓄電池側の端子がゆるみ、接触面の抵抗が大きくなったらどうでしょう。

端子ゆるみ

仮に、この端子の抵抗が0.1Ωになったら……

  • (100Vのとき、12A×12A×0.1Ω=14.4W)
  • 24Vのとき、50A×50A×0.1Ω=250W (100V時の21倍)
  • 12Vのとき、100A×100A×0.1Ω=1000W (24V時の4倍、100V時の83倍!)

ゆるんだ端子から、これだけの熱が発生するのです。(⑤式)

100Vならハンダごて程度の発熱 (これでも危険) ですが、12Vなら1,000W (1kW (キロワット) ) になり数秒で発火します。

ソーラー発電では、電線どうしを手でよじって、ビニルテープで覆うのが、いかに危険かわかると思います。

手より配線


  • 火災の危険は、12Vのほうがやばい
  • 面積が小さくなると、抵抗が大きくなる
  • 発熱は、電流の2乗

ということで、感電は、24Vが12Vより危険。ただし、通常のプレイでは感電しない。
火災は、12Vが24Vより危険。(同じワット数なら危険性4倍!)

次回は、12Vと24Vをコストで比較します。

閲覧ありがとうございました。


関連記事
にほんブログ村 その他生活ブログ 一人暮らし貧乏・生活苦へ

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

全記事表示リンク