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ポータブル電源の選び方 (計算を除く)


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最近、ポータブル電源が欲しいと思っています。

ポータブル電源は、バッテリーに蓄えたDC (直流) の電気を、コンセントと同じAC (交流) に変換して取り出せる機器です。

停電時に家電を動かしたり、オフグリッド・ソーラー発電の蓄電池の代わりに使ったりと、いろいろな使い方ができます。

でも、ポータブル電源って、ピンキリなんですよね。

ざっと、ネット通販を見ても……

  • バッテリー容量
  • バッテリーの種類 (寿命・安全性)
  • AC出力 (インバーター) 能力
  • 出力波形 (正弦波・矩形波)
  • 出力周波数 (50Hz・60Hz)
  • 出力効率
  • DC出力ポート (アクセサリーソケット,USBなど)
  • 急速充電に対応
  • ソーラーパネル充電に対応
  • 充電の制御の方式 (PWM・MPPT)
  • シガーソケットからの充電

もちろん、容量が大きくて,効率が良く,機能が多いほうが良いのですが、お高くなります。

ポータブル電源は、安い製品でも数万円はするので、いい加減に選んで失敗することはできません。

選定の要件として、私が想定する使い方を列挙します。

  • 1. バッテリー
  • 1.1 容量
  • 1.2 種類
  • 1.3 バッテリーの選定の条件
  • 2. AC出力
  • 2.1 能力
  • 2.2 波形
  • 2.3 周波数
  • 2.4 AC出力の選定の条件
  • 3. DC出力
  • 3.1 ポート
  • 3.2 能力
  • 3.3 DC出力の選定の条件
  • 4. ソーラーパネルによる充電
  • 4.1 能力
  • 4.2 制御方式
  • 4.3 ソーラーパネルによる充電の選定の条件
  • 5. 再利用について

これに基づいて、最低限の要件を考えます。

1. バッテリー

1.1 容量

無線LAN機器の定格電圧・電流

まず、バッテリー容量 (kWh (キロワット時) ) は、無線LANを24時間、使えることが条件です。

計算が必要になるので、このお話は次回の記事に。

1.2 種類

バッテリーの種類は、寿命の長さ (充電・放電できる回数) を重視します。

最近のポータブル電源に用いられてるバッテリーはもっぱらリチウムイオン電池ですが、そのリチウムイオン電池の中にもさらに種類があります。

寿命が長いとされるのが “リン酸鉄系” で、2,000回の充電・放電に耐えるそうです。

1.3 バッテリーの選定の条件

  • 容量:720Wh以上 (次回に計算)
  • 種類:リン酸鉄系リチウムイオン電池

2. AC出力

ポータブル電源には、バッテリーのDCを、ACに変換する機能 (インバーター) がついています。このインバーターの選定です。

2.1 能力

AC出力 (インバーター) の能力 (W (ワット) ) は、炊飯器を使えることが条件です。

炊飯器の定格消費電力

私が使っている炊飯器の定格消費電力は、400Wでした。

ということで、必要な交流出力の容量は、400Wとなります。

ただし、AC出力は、大きければいいというものではないのが悩みどころです。出力の大きいインバーターは、待機電力 (使用・不使用にかかわらず消費される電力) が大きく、大きいインバータに対して軽い負荷だけの使用では無駄が多くなります。

できれば、軽負荷用と中負荷用,重負荷用の3台を用意したいところです。(3台のインバーターがついている製品があればいいのに)

2.2 波形

あと、欲を言うなら、“正弦波 (せいげんは) ” がいいです。

交流出力の波形には、正弦波と矩形波 (くけいは) があり、正弦波のほうが使える家電が多いです。

正弦波のインバーターはとても高価なので、この機会に使ってみたいと思いました。

2.3 周波数

さらに、AC出力の周波数 (Hz (ヘルツ) ) には、50Hzと60Hz、まれに55Hzというのがあります。

60Hzのやつが欲しいです。

私の住んでいる地域 (トンイルボン) は50Hzのため、60Hzで遊んでみたいのです。ブザーなんかは音の高さが変わるので、旅先感があるはずです。

周波数が切り替えできる製品もあります。

なお、周波数が違うと使えない製品には、電子レンジ (インバーター式を除く) や蛍光灯器具 (インバーター式を除く) があります。

2.4 AC出力の選定の条件

  • 容量:400W以上
  • 波形:正弦波
  • 周波数:60Hz

3. DC出力

3.1 ポート

DCの出力を取り出すためのポートがほしいです。

ほとんどのポータブル電源には、アクセサリーソケット (シガーソケット) とDCジャック (DC5521など) がついているので、これは大丈夫でしょう。

3.2 能力

無線LAN機器を使うのに必要となる、DCの電圧 (V (ボルト) ) と電流 (A (アンペア) ) です。

DC出力の電圧は、12V以上が欲しいです。

私が使おうとしている無線LAN機器の本体は、DCの12V用なのです。

また、出力できる電流は、2A以上である必要があります。

ACアダプター付きの機器の場合、ポータブル電源のACアウトレット (コンセント) に、ACアダプターを挿して使うのが王道ですが、これは効率が非常に悪いです。

インバーター (DC→AC) の効率はおおむね80%、ACアダプター (AC→DC) は、おおむね85%とされます。で、総合的な効率は68%程度となります。

対して、コンバーター (DC→DC) の効率はおおむね80〜90%とされますから、バッテリーをより長く使えます。

上記のバッテリー容量は、コンバーターで使うことを想定した値です。

3.3 DC出力の選定の条件

  • ポート:アクセサリーソケットまたは、DCジャック
  • 出力電圧:12V以上
  • 出力電流:2A以上

4. ソーラーパネルによる充電

ソーラーパネルでポータブル電源に充電することを想定しています。

ポータブル電源は、防災用品の側面があるので、ほとんどの製品がソーラーパネル充電に対応しています。

4.1 能力

実は、100W1枚,50W2枚のソーラーパネル (計200W) が、物置きに眠っており、これらが文字どおり日の目を見ることができるよう、ポータブル電源を活用したいのです。

それらのうち、50Wのソーラーパネルを並列で使うことを想定しています。

具体的な発電量 (電圧・電流・電力・電力量) の計算は次回にします。

4.2 制御方式

充電の制御には、PWM (パルス幅変調) 方式と、MPPT (最大電力点追従制御) 方式があります。

MPPTのほうが高効率ですが、より高価です。どうせなら、MPPTを使ってみたいです。

4.3 ソーラーパネルによる充電の条件

  • 入力電圧:22V (18V系)
  • 入力電流:7.5A以上 (次回に計算)
  • 制御方式:MPPT方式

5. 再利用について

どんなに大容量で多機能で高性能なポータブル電源を買っても、消耗品であるバッテリーには必ず寿命があります。基本的には、バッテリーの寿命が、そのポータブル電源の寿命です。

そこで、ポータブル電源の “第二の人生” を考えます。

寿命になったバッテリーでも、オフグリッド・ソーラー発電の蓄電池としては、まだ使える場合があります。

他にも、ソーラー充電の回路はチャージコントローラーとして、AC出力の回路はインバーターとして使えるかもしれません。

ポータブル電源は、オフグリッド・ソーラー発電の機器を一つに組み合わせただけなので、それぞれは再利用が可能なのです。

正弦波やMPPTという高価な製品を選んでも、最後まで無駄にはならないのですね。

部品取りみたいでかわいそうですが、そのまま投げるよりはいいでしょう。

次回の記事で、バッテリーの容量と、ソーラーパネルでの発電量を計算します。それがわかれば、私が求めるポータブル電源が自ずと選び出されます。

閲覧ありがとうございました。

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール

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